理事長挨拶

理事長挨拶

NPO法人ここからねっとのホームページをご覧いただきありがとうございます。理事長の池亀厚子と申します。町田市にある精神科クリニック「町田まごころクリニック」にて、主任カウンセラーとして日々患者様のカウンセリングを行っています。

これまでにたくさんの辛い思いをされている方々にお会いしていくなかで、私は皆さんの生きる力に本当に励まされてきました。
どんなに苦しい状況でも、誰でもがそんな辛い経験や体験をしながらも、迷い、苦しみ、そしてその渦の中から抜け出して、それを乗り越えて行こうとする力がある。「そこから抜け出したい!」「乗り越えたい」という思いこそが、人間のもっている本来の生きる力なんだなぁとつくづく感じています。

  • 闘病生活

    私は、過去に難病(膠原病)にかかり、病院のベットで3年間、寝たきり状態で過ごしていました。毎日毎日病室の天井を見ながら、思うように動かない身体を悔やみ泣いていました。

    原因も治療法もわからず大学病院の医師でさえも、治すことができないお手上げ状態の闘病の日々を、私はただ生きているという事すら苦しく、毎日死を覚悟して生きなきゃいけない状況を、何度恨んだことでしょう。幼い娘達を残し、病院のベットの中で、ただただ早く良くならなくちゃ!早く帰らなくちゃ!と不安と焦りで一杯でした。しかし、焦れば焦るほど、情けない親である自分を責めてしまい、病状は悪化していくばかり。本当に途方に暮れる状況でした。

  • 転機

    そんな中で毎日苦しみ、もがきながら数年が経ったある日、ふっとラジオから流れてくる音楽が耳に入ってきました。そのメロディと歌声は、私の枯れてしまっている心にスーっと、まるで呼吸するように自然に入ってきたのです。その時に「はっ」と気づいたのです。そっか、私はこんな状況の今だからこそ、こうして大好きな音楽を聞ける時間があるんだ。

    病気と戦うことしか考えてなかった私は、自分や病気を責めることに一生懸命になっていて、自分の置かれているこの環境までも恨んでいました。

  • 病気を受け入れる

    「いいんだよ。病気でも音楽を聴いて。」「いいんだよ。そんなに自分の事を責めなくても。」「こんな今だからこそ、今のこの時間に出来ることを楽しんで自分を癒してあげればいいんだよ。」と思ったのです。

    それからは、毎日毎日病院のベットの中で音楽を聴くことが楽しみになりました。音楽が好きだった私の心は日に日に心が満たされていくのを感じました。その時の感じを言葉にすると「身体中の細胞が喜んでいる」そんな感じがしました。

    今までは自分の病気を恨み、自分を責めている状態では、身体の細胞までもが自分を責めて攻撃していたんだなぁと、つくづく感じました。(特に膠原病は、自己免疫疾患で自分の細胞が自分の身体を攻撃してしまう病気)

    この経験によって、「私は自分の身体を通して心と身体は繋がっている。
    心が喜ぶことが出来たら身体の細胞も喜んで自分の身体を受け入れてくれるんだ。」
    と実体験しました。

  • 新たな仲間

    毎日楽しみながらラジオを聴いていると、音楽以外に番組の中での交流もだんだんと楽しみになってきました。私は病院の片隅で聴いている単なるいちリスナーでしたが、ある日リスナーさんのとても悩んでいるメッセージが流れ、「こんな私でもなにか力になれたら」と思い、その悩みに答えるかたちでラジオに投稿してみました。するとその投稿を読んでくださったDJさんが、私のメッセージを大きく取り上げて下さいました。またその内容に共感してくださったリスナーさんたちが、反対に沢山の励ましのメッセージを私に下さったのです。

    「私、認めてもらえた!私のことをこんなに応援してくれる人たちがいるんだ!」ともうただただ嬉しくて嬉しくて…「生きてていいんだ」「病気の私でも関係ないんだ。こんな私でもいいんだ」と病院のベットの中で感動の涙を流していました。

  • 出会いと勇気

    それからというもの次々にラジオのリスナーさんとの交流が生まれていき、あっという間にリスナーの輪が広がりました。するとなんと私の入院している病院に皆さんが、ちょくちょく遊びに来てくれるようになりました。皆さんは私が病気であることはもちろん知っているのですが、面白いことに実際に病院に来ると私をラジオの中のラジオネームで呼び、病人として扱うことなくごくごく普通にラジオの仲間として扱ってくれていたのです。

    こころの病気やひきこもりや不登校の方々には、きっとその嬉しさがよくわかると思いますが、周りの人は、どうしても自分を病人として扱います。

    「病気だから無理しないで」「病気だからやらなくていいよ」「病気だからできなくていいよ」と、常に病人として扱われ、普通の人としては扱ってもらえず、次第に親しい友だちにも、この苦しみや辛さも話せなくなりどんどん孤立していってしまうものです。

    しかし、ラジオの仲間は、私を病人としてではなく「私」そのものをすっぽり受け入れてくださったのです。それは私にとって大きな勇気と力になり、その仲間がいてくれたからこそ、私が闘病生活から抜け出す為の第一歩を踏み出すことが出来たのだと思います。

    それからと言うもの、不思議と病状も良くなっていき病院の医師たちもどんどん良くなっていく私の姿に驚いていました。そして退院。そしてその後は病気とはうまく付き合うようになって、「病気だからできない」を選ぶより「病気でもできること」をどんどん可能にしていき、発病から15年の歳月はかかりましたが、膠原病を完治することが出来たのです。

  • ここからねっとに込める想い

    このように、私が経験してきたことは、こころの病の方々をはじめ、あらゆる病気の方々、もちろんどんな方々でも通じるものがあると思っています。

    心と身体は繋がっている。心が喜ぶことは必然的に身体にも良い影響を与えるということ。

    自分の本来もっている力を信じて、誰かの役に立つということは、自分を認める大きな力となります。そしてその力を更に誰かに認めてもらえることこそ大きな勇気をもらうことができる。

    また新たな一歩を踏み出すには、一人ではものすごく勇気がいるけれど、そんな時に、仲間と一緒なら大きなハードルでも一歩を踏み出せるかもしれない。

    私はたくさんの患者さんに出会って、感じてきたことがあります。それは辛い思いをしてきた人には、同じように苦しみ、辛い思いをしている人を、心から理解してあげられる。そして同じように苦しんだ経験があるからこそ、たくさんの勇気や希望を与えてあげられる大きな力を皆さんは持っていると。

    また、どんなに辛く苦しい状態でも一生懸命に頑張っている。そして悩み苦しみながらもなんとか乗り越え頑張ってきたあなた。その経験こそが素晴らしいことで、それがまた未来に役に立つ大きな力となっていくんだなと。

  • ここから繋がる

    このような思いから私は、特定非営利活動法人(NPO法人)「ここからねっと」を設立いたしました。「ここからねっと」とは、不登校、ひきこもり、ニート、精神疾患を抱えた方たちの社会復帰支援団体です。

    ここで繋がった仲間と一緒に、体験、経験をしていきながらそれぞれが生きがいや希望をもって歩けるようにと「ここから繋がる」という、そんな思いを込めて「ここからねっと」というNPO法人の名称をつけました。

    このような思いを、私の勤務する町田まごころクリニックの鹿島院長や多くの方々にもご理解いただき、この度、NPO法人を立ち上げることができました。本当に感謝の思いでいっぱいです。

    さぁ、皆さん!私たちと一緒に手を繋いで、新しい一歩を踏み出していきましょう!

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